「赤ちゃんはいらない」と思ったけれど
ライフ・ホープ・ネットワークにステイして出産した女性のインタビューです。現在はシングルマザーとして子育てを頑張っています。(インタビューは出産前のものです。)
Q1. 妊娠がわかった時、どんな気持ちでしたか?
最初は何も感じませんでした。2日後くらいにパニックし始めました。これからのことが何も考えられず、混乱しました。
ちょうど人生の節目になる出来事があって、これから新しい一歩を踏み出す準備をしていたタイミングでした。妊娠したことで全て考え直さなければいけなくなり、途方に暮れました。
赤ちゃんの父親にあたる人は、これからの人生を一緒に過ごしたい人ではないとはっきりわかっていました。母を亡くし、父ともあまり仲良くなく、誰も頼れる人がいませんでした。赤ちゃんはいらない、と思いました。
Q2. なぜライフ・ホープ・ネットワークに来ましたか?
中絶も考えましたが、当時私は中絶することが法律で禁止されている国に住んでいました。産んだとしても、その国でシングルマザーになって一人で生きていくことは考えられませんでした。どうすればいいか何も決められないまま、永住権を持っていて知り合いもいる日本にとりあえず移動しました。
日本に来てから病院に行きましたが、その時には妊娠11週+数日で、初期中絶をするならもう明日には手術をしなければいけないという状況でした。病院で説明を聞きながらとても気分が悪くなって、中絶をせずに産むことを決めました。
日本に来て最初は亡くなった母の友人の家に泊めさせてもらっていましたが、友人の家族には良い顔をされず、とてもストレスの多い環境でした。英語で情報提供している支援団体を通してライフ・ホープ・ネットワークのことを知り、連絡を取りました。
Q3. ライフ・ホープ・ネットワークでの生活はどうでしたか?
Wonderful! 素晴らしかったです。前回日本に滞在した時にあまり良い思い出がなく、日本に対するトラウマがあったのですが、ここに来たのは本当に良い決断だったと思いました。この家には血のつながりがなくても平和があります。これまで私は引越しの多い人生で、友達ができても移動すると疎遠になってしまうことを繰り返していました。クリスチャンのシンシアとは深い人間関係を築くことができました。
妊娠6ヶ月頃までは、お腹の子に愛情を感じられませんでした。赤ちゃんの父親を思い出したくなかったからだと思います。でも最近変わってきました。やはり愛情があります。
Q4. 同じような状況の方にメッセージはありますか?
大変なことから逃げても、良い人生は待っていません。大変な経験をすることも人生の一部です。どんな時も、赤ちゃんの命を「邪魔者」扱いすることが人生の正しい選択肢になることはありません。
私たちの人生には理解できないことがたくさんあります。でも神様は全てを理解して、助けを与えてくださいます。助けてくれる人を、私たちの周りに用意してくださいます。ぜひそれに頼ってください。助けを求めることは恥ずかしいことではありません。
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